立ち湯で入る水深120cmの自噴泉

藤三旅館

公開日:

昭和16年に建築された木造三階建ての宿

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セピア色の思い出が駆け巡る

藤三旅館は鉛温泉にある温泉宿。建物は昭和16年に建築された木造三階建。階段や廊下のキシミ音や建材の光沢は風格すら感じさせる。まるで映画のセットのような独特の雰囲気に包まれる。

部屋はもちろん畳敷き。ごろんと畳の上に横になる。すると昭和の時代にタイムスリップしたかのような何だか懐かしい感覚が込み上げてきた。

窓からは清らかな水の匂い。古い木造建築に漂う独特の匂い。畳から発するイグサの匂い。それらが鼻孔を駆け抜け、まるで映画のワンシーンのように、懐かしいセピア色の思い出が次々と走馬灯のように思い浮かぶ。

耳に響く川のせせらぎや小鳥のさえずりが心地よい。日々の忙しさから開放されるかのような心からの癒し。木造三階建の風格と漂うノスタルジー。それがこの藤三旅館の魅力なのだろう。木造建築が好きな私にとってはモダンなホテルよりも、この空間の方がずっと落ち着く。

立ち湯で入る水深120cmの自噴泉

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建物も魅力のひとつだが、温泉もまた魅力にあふれている。何よりも素晴らしいのは男女混浴の「白猿の湯」。この風呂は立ちながら入浴できるほど水深が深く、なんと120cmもある。浴槽の底にある岩盤の割れ目から温泉が湧き出す自噴泉というオマケつき。

温泉が湧き出す場所に浴槽があるという、ある意味究極の温泉に入れることが何と素晴らしいことだろうか。外見上の贅沢ではない、やりたくてもできない究極の贅沢さがここにある。

セピア色になりつつある少年時代。また昔の自分に会いに来よう。

(2015.4 更新)

→ 源泉かけ流し温泉ガイド | 温泉新選組のページ: 藤三旅館

データ

住所:
岩手県花巻市鉛字中平75-1
電話番号:
0198-25-2311
ホームページ:
藤三旅館
チェックイン:
15:00
チェックアウト:
10:00
宿泊料金:
11,000円~18,000円 [旅館部 1泊2食付]
立寄入浴:
7:00~21:00 [700円]
客室数:
和室32
食事場所:
部屋出し
駐車場:
あり
主な泉質:
単純温泉
温泉利用:
源泉100%かけ流し
浴場設備:
内風呂・露天風呂
塩素消毒:
塩素消毒なし
アクセス:
【電車】
東北新幹線 新花巻駅 シャトルバス利用 藤三旅館下車(55分)

【飛行機】
いわて花巻空港 バス乗換 花巻駅 シャトルバス利用 藤三旅館下車(40分)

【車】
東北自動車道 花巻南IC~県道12号(15km)

藤三旅館

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